ぼったくり業界が震撼。もうだめだ!歌舞伎町に刑事が放たれたあの日

こんにちは。マグロのとろみんです。

今日は、私がぼったくりバーで働いていた頃

刑事さんらしき人に尾行されたり、

張り込み風の出来事が起きたりした不思議な体験をお話しようと思います。

 

 

 

 

目 次

 

 

歌舞伎町の街中にキツネ目の男性が増えた頃

 

それは歌舞伎町で老舗のぼったくりバーが摘発される少し前の事でした。

歌舞伎町の街中に同じ様な特徴の男性たちが増え始めました。

 

するどいキツネの様な三角の目、トレンチコート、そして2人組。

という特徴を持つ男性たちです。

 

私は当時、裏社会に入りたてのピヨピヨ。

その現象に気がついていながらも、それが異例な事だとは分かっていませんでした。

 

ある日の事でした。

いつもの様にぼったくりバーに連れて行くお客さんを物色しに歌舞伎町内をフラフラ。

 

たまたまその時は同店で働くアイカちゃんという先輩と一緒でした。

すると前方に暇そうにしている男性2人組を発見。

 

その頃は不況で、極端に人出が少なかった為

やっとみつけたお客さん候補。と思い

私はその2人組に声を掛け、「呑みに行こう」と誘いました。

 

声をかけても無視する男性も多い中

その2人組は「うんうん。」と私の話を聞いてくれている。

その様子に「やった。店に連れて行けるかも」

と、心の中でガッツポーズする私。

 

しかし次の瞬間、

「行こう」と、

アイカちゃんに引っ張られるようにしてその男性達から引き離されました。

 

「やばい。あれ刑事だ。」

と言うアイカちゃん。

 

私が男性達に話しかける横でじっと見守ってくれていたのですが

彼女が思う刑事さんの特徴に合致した為、慌てて引き離してくれたようです。

 

彼女の分析によるとその男性達は

眼光がするどくキツネの様な目をしていたと。

 

さらに2人共トレンチコートを着ている。

 

そもそも素直に「うんうん。」と飲みに行く誘いを聞く人達自体怪しい。

普通男性2人でいれば2人の間で相談するはず。

との事。

 

加えて、刑事さんは2人組みで動く事が多いから気をつけて。

とも教えてくれました。

 

アイカちゃんはぼったくり業界歴数年のベテランさんです。

数年働き、色んな局面に遭遇している間に

どんな人が捜査当局の人か。みたいな事も分かるようになったそうです。

 

それを聞き

ほう。キツネ目は刑事さんの特徴なんだね。とインプットしたのと同時に

 

でも刑事さん採用するのに顔で選んでるわけじゃないから

皆がキツネ目って訳じゃないんじゃないの?

と、呑気に思った私。

 

この時のアドバイスを真剣に聞いておくべきだった。

と思うことがこの直後に起きます。

 

 

またもや刑事を誘ってしまった裏社会初心者の私

 

見事なまでに能天気だった当時の私。

しばらくはキツネ目の人に気をつけていたものの、数日経つうちに段々警戒心が薄れてきてしまっていました。

 

で。

見事にまた当たりを引いてしまったんですねー。

あほすぎます。

 

しかもその時私は一人。

前回助けてくれたアイカちゃんはいません。

けど今回は相手も一人でした。

 

刑事さんは2人組み。との刷り込みがあったので

逆に警戒しなかったのかもしれません。

脇が甘すぎるというか、世間知らず過ぎるというか・・・

もし私が男だったら、逆にぼったくりのカモにされるタイプだったと思います。

 

とにかく私は全くその男性を怪しむ事無く

自分の店に連れて行けるようにと話を続けました。

例によって「うんうん。」と話を聞いてくれる男性。

 

「じゃぁ、今からその店に一緒に行こう。」

と、話がまとまり歩き始めたんです。

 

 

するとその瞬間どこからか、

化粧っ気のない、地味な成り立ちの50代後半と思われる女性が

暗闇から スッ と出てきて、私に一言。

 

「おい。あんた。こいつ刑事(デカ)だよ。」

と。

 

・・・。

 

数秒の沈黙のあと

その男性は恐ろしい鬼の様なにらみを利かせ

「ちっ ババァが!」と捨て台詞を吐き去っていきました。

 

・・・。え?ほんまもんの刑事さんだったの?

やば。。。

 

ちなみにこの助けてくれたおばさまは

他店ぼったくりバーで長年働くベテランさんです。

 

しかしお店の先輩アイカちゃんと言い、このおばさまと言い

熟練者達は本当に見た目で「 この人刑事。 」と判別出来るんだな。

とビックリしました。

 

そういえばこの時話しかけた男性も、アイカちゃんが教えてくれた

「キツネ目」「トレンチコート」という条件に合致していました。

 

我に返り、私がおばさまにお礼を言うと、

なんとおばさまは

「あんたとしゃべってるとこっちも仲間だと思われるだろうが。早くどっか行きな。」

と言うではないですか。

 

うーん。。。裏社会のルールは色々難しいなー。

 

睨むおばさまを背に向け、

小声で「すみません」と謝り、足早にその場を去る私。

 

 

しかしながら本当に私、2度も立て続けに刑事さんに声掛けちゃうなんて

素人丸出し。

 

偶然助けの手が伸びてなかったらと考えるとぞっとします。

 

老舗ぼったくりバーで働く女性がなぜ助けてくれたのかは謎ですが、

恐らく私が働いていた店のママのお陰。だったと思います。

 

私が働く店のママは元銀座のホステスさん。という事もあってか

とにかく人付き合いが上手だったし、

横の連携を大事にしていた方だったんですね。

もちろん今回助けてくれた女性とも知り合い。

 

このママの存在がなかったら

歌舞伎町の裏社会で利害関係ない他人に助けてもらえる。

なんて奇跡は起きなかったと思います。

 

そんなママの話はこちら:えっ客の指折るの?元銀座ホステスが経営する恐怖のぼったくりバー

 

 

今度は尾行?しかし何か想像してたのと違うんですが。気持ち悪いんですけど

 

その後も不思議な事は続いて

歌舞伎町内をお客さん探して歩いていると、

2人組みのトレンチコートを着たおじさんに1時間位付けられたりしました。

 

結構短めな距離間で付いてくるので

「こんなあからさまに付いて来るってありえるのかな?私の勘違い?」

と思っていたのですが

 

あまりにもずっと同じ方向に歩いて来るし

2人組みなのに全然会話をしている様子がなく、なんだか変だったので

私も途中、突然ストップしてみたり

のーんびり歩いてみたりして様子伺いしてみると、

 

私が止まるとその2人も止まるし、

私がゆっくり歩けばその2人もスピードを落とし、

間隔を詰める事なく歩くいて付いて来る。

 

「だるまさんが転んだ」で遊んでるんじゃないんだし

気持ち悪いったらありゃしません。

 

その人達が誰だったのか全く分かりませんが

不思議過ぎるので、2人が付いて来るのを諦めるまで

その日私は歌舞伎町内をひたすら散歩しました。

 

あの頃は本当に変な事が多く起きてたな。と思います。

 

店の目の前に何時間も立ち尽くす男性が!これっていわゆる張り込みですか?

 

歌舞伎町内、謎のだるまさんが転んだプレイで

男性2人に付け回される。という事はその後なかったと思いますが、

 

仕事中に歌舞伎町内をウロウロしていると

何回も同じおじさんとすれ違ったりする事もあって

さすがの私も少し警戒し始めていました。

 

警戒していたのと、世間自体が不況だったのもあり

その頃はお茶っぴきの日(1人もお客を取れない日)が多くなっていました。

 

そんなある日

「今日もお茶っぴきかな~~」なんて思いながら店にふらっと戻ると。

 

店のドアの前に立つ男性が。

 

私が働いてた店舗の隣は、当時空き物件だったし

うちの店に用がある人なんているわけありません。(ぼったくりだからね)

どう見てもその男性は不自然です。

 

ちょっと距離をとり、じっと観察する私。

 

おじさん、私に気がつくものの、動く気配なし。

 

ちょっと迷ったけどおじさんの前を横切り店に入りました。

その時店に戻っていたのは私だけでしたが、

その後、同店で働く女の子にその事を話すと、その子はこう言いました。

 

「あ。私、その人になんか用ですか?って聞いたけど、「いえ」ってだけ言ってまだその場に立ってた。」

「しかも、店に私が入ろうとするとジロジロと店の中を覗く様にしてた」

 

用もないのに店の前に立つわけがないし、一体何なんだろう?

とその話を聞き、不気味でしょうがなかったです。

 

そういえば・・・・

私が間違って刑事さんに声を掛けた際、助けてくれたおばさま。

実はその後、おばさまは店が摘発されて逮捕されてしまう事になるんですね。

 

あくまで私の推測でしかありませんが、

そういった周りでの謎の出来事と、その後起きた歌舞伎町内のぼったくりバーの摘発。

それらを合わせて考えると

 

もしかしたらこの頃は一斉調査中だったのかもですね。

初心者の私は「なかなか客引けないなー。」と思っていましたが

逆に客引いてたら私が危なかったのかもしれません。

おばさまの事件についてはコチラ: 最悪腕落とされるらしいよ。スラム化して危険すぎた歌舞伎町90年代

 

 

逃げ足の速さにビックリ。秒速で店を畳んだボッタクリバーのママ

 

街が変な雰囲気になっていたので

その後どうしようかなーなんて思っていた矢先。

 

私の働く店のママが突然言いました。

「店移動するよ」

 

ママはそれまで何も言いませんでしたが

あっと言う間に店を畳み、場所を変えたんですね。

あっと言う間過ぎてビックリもしなかった事を覚えています。

 

移動先はママの知り合いのお店。

知り合いのぼったくりバーを間借りして、そこで営業させてもらう事になりました。

それにしても横の繋がりが本当に強いママです。

 

移動した先のお店は広めで、内装も豪華め。

バーというより、キャバクラっぽい作りのお店でした。

 

場所を移れた事で少し安心したのと同時に、

私が知らないだけで歌舞伎町内には

ボッタクリバーが何件もあるんだなーなんて思った

どこまでも呑気な私でした。

 

 

実際、あの不思議な張り込み風や尾行風な出来事は何だったのか?

 

不思議な体験をしている間、周りは「あれは刑事だ」などと話していましたが

個人的に「あなた刑事さんですか?」

と本人に直接聞いたわけじゃないので確証はありません。

 

なので本当に尾行したり張り込みをしていた人が捜査機関の方だったかすら分かりません。

 

ですが、その後店をママが目にも止まらぬ早業で店を畳み、

移動した後はパタリと張り込み風の人にも尾行風の人にも会わなくなったので

消去法で考えると多分そうだったんじゃないかな。

と思うのが自然なのかな。とも思います。

 

もし尾行風な行動をしていた方が探偵さんだったとすれば

店の調査ではなくて、個人を追う案件が多いと思うので

店を変えようが、その後も不思議な出来事は続いたと思うからです。

 

今日は以上です。

本日も読んでいただきありがとうございました。

 

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