【ザノンフィクション・半グレ集団ドラゴン汪楠】この問題私達も責任あるよ

写真出典元:マイナビニュース

こんにちは。マグロのとろみんです。

【ザノンフィクション】2019年9月22日放送「半グレをつくった男 ~償いの日々…そして結婚~」を観て、

私自身過去、15歳で歌舞伎町の闇社会に心を売った女として

解決の糸口が見えないぐちゃぐちゃした感情に襲われています。

 

世の中、悪と善に分けられがちですが、その基準って何なんでしょうね。

時代に翻弄された人の声って世の騒音にかき消されてしまうものなんでしょうか。

 

 

 

 

伝説の半グレグループ「怒羅権(ドラゴン)」をつくった男汪楠(ワンナン)さん

 

まずは半グレグループ「怒羅権(ドラゴン)」を作った

汪楠(ワンナン)さんについて、少しだけ人物背景を記載しますね。

 

【ザノンフィクション】「半グレをつくった男 ~償いの日々…そして結婚~」

で取り上げられていた汪楠(ワンナン)さんは現在NPO法人を立ち上げ

服役中の方に本を送る。という活動をしている方です。

 

元々中国の国籍を持っていたそうです。

日本に来たのは14歳の時。

父親が再婚した事がきっかけで日本に引っ越してきたそうです。

 

中国にいた頃は汪さん自身、かなり成績も優秀で

お父さん始め、親族の方々も医師・裁判官・大学教授など

優秀な職業につく家系だったそう。

 

ところが日本の中学では言葉の壁だったり

当時外国人をあまり受け入れてくれない時代という背景だったりで

かなり直接的な、ひどい虐めの対象になってしまい

だんだん周りの人々が信じられなくなり

学校にも行かなくなり、ついには家を飛び出してしまう。という行動をとったそうです。

 

 

番組内、ご自身で語られていましが、

荒くれ時代、怒りに任せて行動し続けた結果、

「半グレ」と呼ばれる最初のグループ「怒羅権(ドラゴン)」創設にも関わり

残忍・冷酷な手口の犯罪に手を染め続けていったそうです。

 

それは自分の話を聞いてくれないという世間に対しての不信感。

受け入れてくれない。という居場所のなさ。

それらが段々怒りに代わって犯罪を繰り返す様になっていったと。

 

 

そんな怒りの矛先は自分の居場所のなさを作った原因や

自分に刃を向けてくる物に対してだったので

警察だったり、いわゆる暴力団。と呼ばれる方々に向けられていたようです。

 

しかし一番牙を剥いちゃいけない様な「国の組織」や「犯罪組織」。

これらの方々に恐れをなさず

向かっていくって、そんじょそこらの腹のくくりっぷりじゃ出来ないですよ。

 

ハンパなさすぎるでしょ。

 

でも、自分よりも明らかに強い相手に向かって牙を剥くという事は

汪(ワン)さんは私が想像出来ない程の

大きな闇と、将来に対する絶望感を抱えていたのではないか。

と考えてしまいました。

 

半グレグループ「怒羅権(ドラゴン)」が話題になり始めたのは1990年代。

汪(ワン)さんが20代の時の出来事です。

 

その「怒羅権(ドラゴン)」の凶悪さは、私が居た頃の歌舞伎町でもかなり噂になっていました。

当時リアルタイムでの私の体験はこちらの記事でどうぞ:

【ザノンフィクション:半グレ集団ドラゴン汪楠】15歳の私が見た歌舞伎町

 

 

あれ。汪楠(ワンナン)さんの中学時代って私の過去と少しかぶる・・・

 

【ザノンフィクション】を観ていて

汪さんの口から繰り出されるとんでもない過去とは裏腹に、

それを語る淡々とした口調。

 

その様子に、ゾッとしたものの

段々「この人、この時きっとこんな気持ちだったんだろうな」とか

「この行動って悲しみがあってこそ起こしたんだよな」

 

なんて行動の裏にある気持ちが見えてきたんですね。

それは単純に、汪さんの深い人柄が見せてくれた一面かもしれません。

 

ですがテレビを見てて思わず

「抱えてた宿命や、問題の深さは違うけど私の過去と少しかぶる。」

と、思ってしまいました。

 

汪さんが日本に来たのは14歳。

中学校2、3年生の事ですよね。

 

それを聞き、うわ。難しい年齢の時にやってきたなー。

普通の中学に行ったら、外国人ってだけでいじめられてしまうよな。

とか、高校受験、結構苦労するだろうなー。

とか考えてしまいました。

 

というのも私自身、

中学1,2年は親の仕事の関係で海外に住んでいて

中学3年で帰ってきたんですね。

 

元々住んでいた地元に帰ってきたので小学校の頃の友人も同じ中学におり、

特に問題なくコミュニティに混じれると思っていましたが

とんでもない。

 

全然混じれず、むしろ弾き出されたんですね。

 

あまり人とつるむ方ではない私は弾き出された事自体は

さして気にして無かったのですが、

 

ご丁寧にも学校にいた不良グループさんが何度か私に突っかかって来てて、

ある日おちょくられた内容は

「お前日本語わかんねーんだろ。教えてやろうか。」

でした。

 

私が海外にいたのはたった2年だし、

住み始めは全く英語をしゃべれない。という状態だった為

日本に戻ってきた時点でも、日本の高校生程度の英語レベルだったと思います。

 

なので、その不良グループさんの突拍子のない難癖の付け方にびっくりして、

がん飛ばしていた相手に対し、半ば呆れながら見つめてしまった事がありました。

 

私は日本人だから、日本のいじめシステムや

不良。に関してどう対処すれば適当にあしらえるかが、何となく想像できますが

汪さんの様に思春期に海外からやってきて、何も知らずにボンと入れられた人にとっては

それだけできついんじゃないかなー。と思います。

 

ましてや学校では身体的な暴力を伴ういじめをされていた。

と番組内でも汪さんが語っていたので

精神的にも身体的にも限界だったんじゃないか。と思いました。

 

そして汪さんが家出をした様に

私も15歳で家出をした過去がありますが、私は女だったから

ホステスとして働き口があっただけで

 

もし男だったとしたら。15歳の私を雇ってくれるところなんか無かっただろう。

そして雇われ先がなく、同時にお金がなかったら

行き倒れるか、どこからかお金を調達する。この2択しかないという事だよね。

と、考えてしまっている私がいました。

 

関連記事:15歳。本名を捨て、歌舞伎町で生き始めた頃の話

 

 

犯罪は絶対にダメ。でも、そこに行きつくまでの間に私たちに責任はないのかな?

 

そんな汪楠(ワンナン)さん。

10代から繰り返す犯罪と逮捕歴に日本での在住資格が下りるはずもなく

中国人でもない。日本人でもない。

という状況に追い込まれていたんですね。

 

 

現在なんと、無国籍。だそうです。

 

無国籍。

って一言で言いますが、保険証・パスポート類の身分証なし。

そもそも国籍すらないので、働くことが出来ないそうです。

え?という事はこの世に存在しない人?という事なんでしょうか。。。

 

 

この汪さんの状況を

「自分で犯罪犯したんだから自業自得」という人もいるでしょう。

私も、彼の犯してしまった罪は許されることではない。と思います。

 

汪さん自身「どんな状況であったとはいえ罪を犯してしまったのは悪い事。」

と番組内で言っていました。

 

となると、「自分で犯罪犯したんだから自業自得」とも言えるかもしれませんが

 

その一方で。

 

貴方が汪さんだったらどうしますか?

と、私は問いたいです。

 

14歳で日本に来て、

学校に行けばクラスでは顔面殴られ続け、

いじめが起きるのは日本語でコミュニケーション取れないせいだ。と思い

がんばって日本語勉強した末に

何が変わったかと言えば、自分に対する悪口の内容が理解出来るようになっただけ。

 

そして自分を理解しようともしてくれない世間に対し

「当時人を信じられなくなった。」と

表現する汪さんだったら。

それがあなた自身だったらどうしますか?

 

もう一度言いますが、自分が辛いからと言って、犯罪に手を染めてはいけません。

私たちに他人を傷つける権利はないからね。

 

けど。

 

人間感情というものがある以上、

周りから孤立して居場所がなくなり

将来に対しての不安が大きくなったりしたら。

 

精神的にもおかしくなっちゃうんじゃないかな。

なんて思うんですよね。

 

実際問題、孤独死・軽犯罪・精神疾患といった様々な問題って

問題の背景を探っていくと

「居場所がない。」という不安感情が発端になっている事が非常に多いです。

 

そんな背景を考えると

何か問題が起き始めている時。軽度のうちに

まずは周りが気が付ける様な世間にしていく必要があるんじゃないかな。

 

現在の、殺伐としたこの世の中の仕組みを少し考えていく。

というアプローチも必要なんじゃないかな。

 

なんて汪さんの物語を通して思ってしまいました。

 

 

私を含めてそうだと思うんですが

今、日本って知らない人と街角等でしゃべる機会。あまりないですよね?

 

これじゃ他人の気持ちに気が付こうと思っても気が付ける世間とは

到底言えないと思うんですよね。

なんというか。知っている内輪だけで固まっていたら新しい考えに触れる機会も少なくなると思うんです。

 

あと、「皆がそうしているから」という風潮。

見て見ぬふり主義というか。

これもそろそろ考えるべきなんじゃないかと思っています。

 

「皆がそうしているから」が当たり前になると

異常があった時に気が付けない体質になっているはずだし、

 

万が一周りがその事に気が付いていない中、自分だけ気が付けたとしても

その異常に対して自分だけ行動を起こす。

という事は恐らく出来ないと思うからです。

 

 

まとめると、

指示待ち的な考えや、受け身を辞めないと変わらないよね。

と思いました。

 

仕事でも学校でもそうだと思うけど

「言われたことやりなさい」と教え続けられた日本人ってどうしても受け身になってしまいがちではあります。

もちろん私もその傾向がかなりあります。

ですが言われた事や、他人の行動に対して

疑問を感じるならば、相手に質問して、受け取る側からも積極的にアクション起こして行くべきだよね。と、思いました。

 

これを実現するには、お互いに考えを共有しあう事が必要になるし

時間も掛かって面倒くさいかもしれません。

でも、そうすれば考えのズレも見えるし、伝わってない事もわかって

問題が軽度の状態のうちに気が付けるだろうと思うんです。

 

あ。これ、私自身、放っておくとずっと一人でいて人との関わり薄くなるタイプなので

「このままじゃ何かあった時にやばい」と気が付いただけなので

私自身これから努力しなきゃいけないな。と思っている部分です。

 

 

 

ドラゴンの汪楠(ワンナン)さんは、時代に翻弄された被害者でもあるよね

 

ここでもう一つ汪さんの生い立ちについて。

彼が日本にやってきたきっかけは、お父さんが再婚した事。

と冒頭で書きましたが、

お父さんの再婚相手は中国残留孤児の方だったようです。

 

私今まであまり中国残留孤児について深く考えたことがなかったのですが

よくよく考えてみると。

 

汪さんのお母さんとなった方はもともと日本人の親から生まれた子供ですよね。

戦争時、国の政策により日本から中国へ渡った家族。

それまでは日本に住んでいたはずです。

 

たまたま、戦争時に中国に渡る選択をしたという事実があっただけ。

 

それが戦争が終わって日本に戻ってきたら

なぜか肩身狭い思いで生活することになってしまった。

中国では「日本人」扱いされるし、日本に戻ってきたら今度は「中国人」扱いされた。

 

そしてその子供。となった事で、汪さんまで

日本人でも中国人でもない。という訳分からない体験をしてしまう事になった。

という事ですよね。

 

 

なんか。。。切り取る部分によっては、

汪さんは荒れに荒れ、人を傷つけていた加害者ではありますが

もう一方では時代に翻弄された被害者かもしれない。

 

という一面が見えてきて複雑すぎて心がもやっとするし、目を背けたくなりました。

 

いま日本は平和だから私が平和ボケしているだけかもしれないけど

こういう話を聞くと、今ある平穏な日々は本当にありがたい事なんだな。と感謝しなきゃな。

とズシンときました。

 

 

一度罪を犯してしまったらワンチャンすらないのかな ここまでの制裁は必要なのか?

 

さて。

これはたとえ話ですが

もし。もしもですが。。。

 

貴方の大事な人や、家族が何か罪を犯してしまった上で

本当に反省して更生したい。と思って努力し始めたとしたら。。。

 

その時どう思いますか?

それでも厳しい制裁を加え続けるべきだと思いますか?

 

私は、普段「人は人。私は私。」という個人主義が強い性格ですし、

周りからも「バッサバサ切る姿勢にブレがないね」なんて言われています。

 

そんなドライすぎる面がある私でも

仮に。私の家族が何かの過ちを犯してしまい

その後、反省した上で「本気で更生したい。」と努力をしていたとしたら。

 

そして、そういう努力をしつつも世の中のルール的に

自分の力だけではどうにもならず、行き詰ってしまった。

なんていう状況だったとしたら。

 

さすがに助けの手を伸ばすと思います。

一人の力では何ともならなくとも、人の助けがあれば何とかなる事もあるから。

 

 

これに関して一つ事例を。

先日、ドキュメント本を読みました。

 

「元ヤクザの幹部」であった方が組織から離脱して,

九州の小倉で「よもぎうどん だるま家」という、

うどん屋を開業している事を取り上げた内容の本です。

 

彼は「元ヤクザの幹部」だった為、条例により組織から抜けて5年は

銀行口座も凍結。住宅を借りれない。よって身分証も発行されない。

といった様々な規制がかかっているそうです。

 

本の中で、うどん屋の店主の現在を描く部分があったのですが

その条例による規制で、そのうどん屋は火災保険に入れないとか、

店主は口座が作れない為、店の売上は手提げ金庫に入れ、

それを常に持ち歩かなければいけない。

 

という記述を読み、

正直、そういう組織に一度入ってしまったら抜け出すのも許されないのか?

ずっとその組織の中で生きていくのしかないのか?

とすら思ってしまいました。

 

そして到底一人じゃなんとも出来ないなと。

 

例え、組織の人間じゃなく、そういう規制がなかったとしても

一度塀の向こう側に行ってしまい、

帰ってきた際、身寄りがなかったりしたら住所取得すら難しいですよね。

 

そして世の中的に当然、住所なければ定職に就けない可能性も高いし

定職なければなかなか金銭的に安定もしない。

 

というか、罪を犯した人がたとえ心入れ替えたとしても

なかなか世の中からの信用って回復しないし

回復しないからこそ。

 

そこから再犯につながっていってしまうのだろう。

と思いました。

仕事探そうにも受け口がなく、お金が尽きてしまったらいずれそうなりますよね。

 

制裁は必要だと思うけど

そこから本気で抜け出したい。と思っている人達に対する受け皿を

どうやって展開するべきなのか。

これって目を背けてはいけない現代の課題の一つ。と言えるんじゃないか。と思います。

 

だからと言って、全員信用出来るかと言ったらそうではないと思うし。

とっても難しい問題ですね。

 

ヤクザの幹部をやめて、うどん店はじめました。―極道歴30年中本サンのカタギ修行奮闘記―

ヤクザの幹部をやめて、うどん店はじめました。 極道歴30年中本サンのカタギ修行奮闘記

 

誤解を恐れずにいうと私は汪楠さんが言う「人は必ず立ち直れる」を信じたい

 

【ザノンフィクション】2019年9月22日放送「半グレをつくった男 ~償いの日々…そして結婚~」

を観て感じた事をここまで書いてきましたが

 

考えをまとめると、

汪楠(ワンナン)さんが罪に手を染めてしまった。という事実は悪い事と思います。

 

でも。

今、力強く前向きに生きている姿は素晴らしい。

とすら感じました。

 

特に逆風吹きまくり、厳しい状況の中、

目的見失う事ないのはすごいな。と思います。

かなりメンタル強いですよね。

 

加害者側を応援する。というわけでは決してありませんが、

2度と同じ過ちを起こさない為に、汪さんにはこのまま頑張って欲しいし

 

今、国籍なし・金なし・信用なし。といった状態ですが

なんとかその状態を抜け出し、他の加害者だった人にも

汪(ワン)さんの言う、

「人は必ず立ち直れる」の手本となっていって欲しいな。

と思いました。

 

今日は以上です。読んでいただきありがとうございます。

 

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