こんにちは。マグロのとろみんです。
今日は、「ぼったくりバー」を自ら経営し
容赦なく客に100万円とか請求する世にも恐ろしい女の話です。
その「ぼったくりバー」では、今思い出しても背筋がぞっとする事件満載でしたが
その女の人は特に突き抜けており、凡人には真似できない様な事する人でした。
目 次
歌舞伎町の街角に咲く一輪の優美な華
その容赦なく客に100万円とか請求する女性とは歌舞伎町で出会いました。
私が働かせてもらっていたぼったくりバーのママです。
ぼったくりバーで働く女性って、
犯罪とは全く無縁そうな、地味で目立たないタイプの方が多かったのですが
この女性は20メートル先からも、パっと目を引く華のある女性でした。
元々銀座のクラブでホステスさんだったそうです。
名を珠妃(たまき)さんと言いました。
珠妃さんは他のぼったくり店とも交流を持ち
常に周りの動向に気を配り、最新情報を握っている方でした。
裏の商売は情報が全て。とも言えるから
相当周りの変化などには気を使っていたんでしょう。
ちょっとした油断が命取りとなり得ますからね。
珠妃(たまき)さんには近寄りがたい雰囲気を感じる時もありました。
華はあるけど、同時に凛としていてブレない強さも持ち合わせている様子に
冗談でも軽口など叩けないな。と感じてました。
あ。。。考えてみたら、壁を感じて当たり前か。。。
裏社会で看板背負って生きているんだから
私の様などこの馬の骨か分からない姉ちゃんに、
おいそれと心開くわけないですよね。笑
いう事聞かないお客さんの指をへし折ろうとした珠妃ママ
ある日の事でした。私は
「あー。今日はお茶っぴきか。」(一人もお客さん付かなかったこと)
と、外でお客さんを探すことを諦め店に戻りました。
すると、他の子に連れられて来たお客さんが店で呑んでました。
うちの店の子が呑ませたのか、それとも既にその前から呑んでたのか
なにやら結構酔っている様子。
程なくしてお会計になり、お会計の値段で揉め始めました。
こんな事いうのも何ですが、ぼったくり店だったので
もちろん、どのお客さんも素直にスっと払う方なんていません。
それにしてもそのお客さん、揉め方が激しい。
「俺は払わない。払わないから無銭飲食として警察呼べ」
と叫んだり
「今から店の物を壊す。だから器物破損として警察呼べ」
とグラスをテレビに向かって投げようとしたり。
しかもパニックで口から適当に言っている様子ではなく
ママである珠妃さんの顔を真っ直ぐ見てはっきりとした口調で要求をしている。
その腹をくくった様子がなんだか怖い。
お店には、不良を稼業にしている男性も常駐していたので
普通のお客さんであれば、そんな風に暴れようとしたりしないのだけど
そのお客さんは相当酔っているのか、意志が固いのか全然静まる様子なし。
珠妃(たまき)さんは、今にもグラスを投げようと振りかぶるお客さんを
制止したりしてましたが
あまりにも聞かん坊のお客さんに堪忍袋の尾が切れたらしく
突然お客さんの中指をムギュっと握り
間接が普通に曲がるのとは逆方向に折り始めました。
・・・・・・・・。
最初。何が起きたか分からなかった私。
「中指ギュっと握ると、それだけで意外と自由に動けなくなるよ。」と
以前珠妃さんが言っていたのを思い出し
最初は暴れるお客さんの指をにぎって制止しているのかと思ってました。
ところが珠妃ママはお客さんの中指をへし折ろうとしてたんですね。
!!!!!!!
あまりにも予想外の事で
私は目の前で起こる出来事をただ見つめていました。
目の前で鳴る謎のギュムムムムッという何かがこすれる様な音。
珠妃さんは中々折れないお客さんの中指にさらに苛立ちながら
体重を掛けてへし折ろうとしている。
それに対して尚も睨みを効かせて対抗するお客さん。
どんな修羅場だよ・・・。。。
珠妃さんも大分おかしいとおもうけど
お客さんもお客さんですよね。どんだけメンタル強いんだ。。。
その押し問答がしばらく続いた後、結局お客さんの指は折れず
珠妃ママが諦めました。
世の中転んだだけで骨折る人も居るのに
人間、丈夫だと無事なこともあるんですね。
てか女性の力じゃ無理なんですかね?
とにかく私の頭の理解を優に超えた2人が争う姿は
今でも思い出すと頭がガンガンするほど恐ろしかったです。
珠妃さんの心には一体どんな鬼が潜んでいるのだろう。そんなふうにも思いました。
翌日、あの争いをウソだったかのように笑い飛ばした珠妃ママ
次の日。
昨日の顛末について珠妃(たまき)さんが話してくれました。
「昨日のあの客、しばらく尾行したんだよ。
警察駆け込まれても困るじゃん?
そしたら、そこの道でタクシーとぶつかりそうになって、
そのタクシー素手で押し返そうとして騒ぎになってたよ。」
と。
その方、200馬力以上ある車に対して
「おらぁぁ」という感じで両手両足を踏ん張り、文字通り車を押し返そうとしてたそうです。
なんちゅー奴だ。
さらに
「その後、もう一軒ぼったくりの店にひっかかって、うち以上に暴れたらしぃよー」
「スゲー奴だよね」
との事。
なんだかそこまですごいとそのお客さんの素性が気になってしまいます。
そしてその話が終わると何事もなかったかのように
珠妃ママは「さ。今日も頑張るよ」と街に繰り出して行きました。
都会では常識の範疇を超えた事がそこら中で起きてるようです。
みなさんが繁華街にお出かけの際は
周りの様子にも気を配り、是非安全に遊んでくださいね。