【かくかくしかじか名言】描け!が元ホステスの私の人生を変えた

出典元:宝島社

こんにちは。マグロのとろみんです。

東村アキコさんのマンガ大賞・受賞作品【かくかくしかじか】

これ読むたび、20歳頃の私を見ている様な気分になります。

それは、中卒、金無し、コネなしの私が水商売の世界から抜け出そうと、毎日必死の形相で喰らいついていた頃。

日高先生が叫ぶ「描け!」の様に、私は毎日「行け!」と風速50m位の勢いで怒鳴られていました。

 

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目 次

 

 

【かくかくしかじか】日高先生の言う「描け!」とは

 

本日取り上げる

【かくかくしかじか】の名言「描け!」は、

事あるごとに日高先生が口にしているセリフなので

読んだことある方にはお馴染みのフレーズだと思います。

 

で。その「描け!」の意味するところは

「とにかく行動しろ。」です。

 

さらにその「描け」=行動しろ。の意味をもう少し掘り下げると

 

達成したい事がある際はとにかく行動だ。

行動するからこそ結果が出る。

逆に行動しなければ結果なんて出ようがない。

 

という事を日高先生は伝えたいんですが

しかしながら、行動が習慣づくのは時間が掛かる。

だから口酸っぱく何度も「描け!」と叫んでいるんですね。

 

 

・・・なんか偉そうに私言ってますが、

大人になった今だからこそ理解出来るだけであり、

 

作中で主人公:林明子(東村アキコ)が

日高先生に「描け!」と怒鳴られる度、

顔を真っ青にしていた様に

 

19、20歳だった私に対して、私の師匠が日々

日高先生の「描け!」のごとく、

「行けーーー!」と全力で怒鳴っていた当時は

 

私も主人公:林明子(東村アキコ)同様

「ひぃぃぃーーーこの大人。怖すぎ。」と

毎日恐れ戦き、頭真っ白になっていました。

 

そして毎日師匠に「行け!」

と、言われるがままに事務所を飛び出し

訳分からんままやってみるものの、

「ちがーーーーーーう!あほーーー!」と、どやされてました。

 

 

その頃の私って、傍から見たら

日高先生に「描け!」と一撃され、

「ぎゃーーー」となっている主人公:アキコそのものだった気がします。

 

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電話番だったはずの私が突如スカウトマンになった

 

さて。その毎日どやされていた仕事場は個人事務所でした。

 

そちらの代表であり、私の師匠である滝澤さんは大きな病気をして、

2年程お仕事から離れていたそうですが、

病状が良くなり、事務所を再開したところでした。

 

滝澤さんは病気になった際、ほぼ全ての仕事を手放してしまったので

ゼロに近い状態から作って行かなければなりませんでした。

 

そんな事情により

最初電話番の見習い。という立場で事務所にお世話になり始めた私だったはずが

 

なぜか、外回りなんぞもする事になっちゃったんですね。

 

 

滝澤さんの今までしてきたお仕事内容は

テレビや雑誌関係のプロデュースとかキャスティング。

 

そんな背景から私は、素材となる人材を探しに街に出る。

すなわち、雑誌とかテレビのお仕事出来るような女性をスカウトしに街に出る。

という事をすることになりました。

 

当時の私は街に出てスカウトだなんて正直戸惑いました。

 

けど。

食い扶持がないままじゃ困るよね。

と、後がない状態だったので、戸惑っている暇もなく

師匠に言われるがまま、一人街に繰り出してました。

 

 

訳も分からずスカウトしに街中に飛び出した私。

女の子に声かけて事務所に連れてくなんて無理。とさえ思いました。

 

街中で女の子たちを見れど、人が多すぎてどう判断していいのか分からなくなるし。

分からない上に、雑踏の中何時間も人を見てると

軽くクラクラ来て

 

「はぁ・・・まさかスカウトマンになる日が来るなんて思いもしなかった。

つーか私、ちょっと前までスカウトマンにスカウトされている方の立場だったんですけど」

なんて事を考えたりしました。

 

ちなみに

私に声を掛けていたのはキャバクラのスカウトマン。

で。私がやっているスカウトは芸能界目指したい子。

全く違う業界だし。。。

 

完全に頭がぼーっとして支離滅裂すぎる脳回路と化していました。

 

 

が。しかし。

世の中ビギナーズラックってあるんですねー。

 

最初の頃、声をかけて事務所に来てもらえた女の子達が

なかなか良かった様で

いつも怒ってばかりの師匠滝澤さんに珍しく褒めてもらえたんですね。

 

 

しかも、滝澤さんと仲良い広告代理店の社長さんが事務所に遊びに来た際、

私がスカウトしてきた子を見て

「良いじゃない」

 

なんて言ったもらったりしてたので

「やばーい。私この仕事向いてるかもーーー!」

と、一瞬思ったりしてました。

 

あ。ほら。この楽天的な感じも

【かくかくしかじか】の主人公:林明子(東村アキコ)そっくり笑

 

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「行けー!女連れてこいっ」って師匠・・・まじっすか

 

「私のこの仕事向いてるかも~」なんて有頂天になったアホな私でしたが、

しかしながら私のスカウトしていた層は

お仕事に繋がるまでに少し時間がかかるタイプだったので

ある日滝澤さんにこんな風に言われました。

 

 

「連れてくる子達、傾向としては良いんだけど、

あの子達は売れるまでに育てる必要があって、そのための資金も必要なんだよね」

 

「だから、事務所というのは即戦力としてすぐに仕事につながるタイプの子と

じっくり育てるタイプの子。2通りいないと厳しいんだよ。」

 

芸能界の仕組みなんて分からなかった私ですが

さすがに

「資金力ないと育つものも育たないよね。」

 

「っていうかその前に私の給与、歩合制じゃん。」

 

と納得し、

次の日から私のミッションは

即戦力となるような、いわゆるグラビアのお仕事が出来そうな子を探す。になりました。

 

しかしながら、

ここからがちょっと大変でした。

 

 

まず「グラビア」の需要が分かってない上に

自分のスカウトする基準が確立されてなかったので

一時、かなり迷いが生じて

全くニーズに沿わない子を事務所に連れて行ってしまい、よく怒られていました。

 

 

「ケバイ女ばっかり連れてきてんじゃねぇよ。ここはキャバクラじゃねぇんだよ」とか

 

「お前はどこに目付けて歩いてんだよっ」

(決してその子達が可愛くないわけではなくニーズが違うという意味です)

 

「お前いい加減にしろっっ!出版社に連れてける子今すぐ探して来いっ
今からもう一回街に出直して来いっっ」

などと「スカウトするまで帰ってくるな」状態でポイッと追い出されることも。

 

 

まぁそうすると焦るので、

またニーズ合わない子になぜか声かけてしまい、滝澤さんに再び怒られる。

なんていう連鎖が起きていました。

とにかく毎日「コントかっ!」というドタバタっぷりでした。

 

 

ちなみに出版社に連れて行って、お仕事いただける様な子。

については

その後、毎日の様にコンビニで雑誌のグラビアページを読みまくったおかげで

だんだん分かるようになってきました。

 

ですが恐らく、事務所近くのコンビニでは

「あの女の人、また食い入る様にグラビア見てる・・・・」

と気持ち悪がられていたに違いありません。

 

しかも時々、

 

「こういう子だよ!こういう子探せって言ってんだよ」

と、コンビニ内でグラビア掲載ページを広げながら

師匠、滝澤さんによる直接指導が入る時もあったので

 

「何あのおじさんと女の人・・・二人でグラビア見ながら熱くなっている・・・・」

と、かなり気持ち悪がられていたに違いありません。

 

 

当時師匠が「行け!」と怒鳴ってた本当の意味が分からず心に迷いが出た

 

そんな経緯で、毎日グラビアページを読み漁っていた私。

2000年前後に活躍したグラビアアイドル系に関しては

その辺の男子より詳しかったと思います。

 

その事務所辞めてからも、

しばらくは雑誌チェックの癖が抜けなかったので

ちょっとしたグラドル談義くらいなら

今でも参加できるかも笑

 

 

さて。

グラビアページを読みまくり、そのうえで街中でスカウトをしていた私は

 

【かくかくしかじか】日高先生の言う「描け!」=「行動」が出来ていた。

と言えそうな気がしそうですが

もったいないことに、根本的な部分は理解できていませんでした。

 

行動はしていたものの、その裏には

「やらないと師匠滝澤さんに怒られる。」という気持ちが強くあったので

 

自分の気持ちで動いていたか。

と問われたとしたら、そうではないと言わざるを得ません。

 

 

とはいえ、

半強制みたいな形であれ、行動してさえいれば

多少なりとも結果は出てくるし習慣付きもします。

そういう意味では

上からの半強制とか、怒れたくない。という恐怖心を最初の原動力として使ってもいいのかな。

なんて思います。

 

 

しかしながら

言わんとしている本当の意味を理解しない限り

自分の本当の実力は付かないんですよね。

 

当時は、毎日毎日初めて体験する事ばかり起きていた事もあり

立ち止まってゆっくり考える。

という事をすることが少なかったし

 

経験的に考えても分からないことが多かったので、

しょうがないといえばしょうがないのかもしれませんが

もったいなかったな。と思います。

 

 

【かくかくしかじか】の主人公アキコも作中で

絵が描けなくなるシーンがあり、それは

 

本当の意味での日高先生の言う「描け」が理解出来てなかったからこそ

出た心の迷いを表現しているシーンでした。

 

それを読みながら

あぁ。私もどこに向かって何していいのか分からなくなり、

行動が伴わなくて師匠滝澤さんに

毎日ものすごい勢いで怒鳴られてた時期があったなー。

なんて思い出しました。

 

 

そういう時って自分はすごくつらいんだけど

残念ながら、辛いのは自分だけで

周りから見るとただのやる気ない人。としか映らないんですよね。

 

 

 

当時の私に伝えてあげたい「あんたさ、行動すりゃ良い訳じゃないから。ちょっとは考えたら」

 

という事で

当時は全く理解出来てなかった私の師匠が叫んでいた

「行け!」=つべこべ言わず行動しろ。

という意味。

 

今になってこそその意味が分かるし、

何で行動しなきゃいけないかも分かります。

 

行動しない限り何も始まらないし、何も始めないと結果は一生出ないからですよね。

 

当時の私の仕事を例にするならば

 

◆女の子がいない=営業を掛けるための素材がない。

→仕事をもらうためには出版社に行き営業を掛ける(行動)必要がある。

→すなわち、街に出て女の子を探す(行動)必要がある。

という事。

 

待ってるだけじゃ女の子と出会えないし、

出版社側から自動的に仕事が降ってくるなんてことないし。

とにかく行動しないことには、なーーーんにも始まらんのですよね。

 

あ。ほら、

世のビジネス書などでおなじみのPDCAサイクルでも

良く言うじゃないですか。

 

プラン(Plan)ばかりしてても始まらないから行動(Do)だよ行動(Do)。

って。

*PDCAサイクル=Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)

 

 

やっぱり行動する事は大事なんですよね。

とはいえ。

別の角度から見ると、当時の私が出来てたのは

 

実は Do(実行)だけでした。

プランとかチェックとか全くなかった。

 

Do(行動)だけ=やらないよりまし。

という状態だった。という訳。

 

向こう見ずというか、無鉄砲というか、数打ちゃ当たる方式というか。。。。

そんなんじゃ

物事考えなさすぎの体力勝負だけが取り柄なアホですよね。

 

そんな出たとこ勝負な当時の私に逐一投げかけてやりたい。

「あのさ。それ、何でやるの?」

考えてないから、多分答えられないと思うので。

 

 

そういえば、当時よく言われてました。

「きっと、今俺が言っていることは意味が分からない事たくさんあると思う。」

「けど、10年後とか時期が来ればある日、あぁ。あの時滝澤さんが言っていたのはこの事だったのか。ってわかる時が来るから、とりあえず今は忘れない様によく聞いとけ」

って。

 

私が意味を考えず、言われたら

言われるがまま、飛び出して行ってたその様子を見て

 

「こいつ。何にも考えてないな」

と悟られていたんでしょう。

 

 

確かに本当の意図するところが腑に落ちたのって

何年も経ってからでした。

ははは。

 

 

では。今日は以上です。

読んでいただきありがとうございました。

 

 

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