とろみんです!
日本では現在 西暦(グレゴリオ暦)が使用されていますが
江戸時代の頃は太陰太陽暦(いわゆる旧暦)というこよみが使われていました。
そこで、江戸時代、町民たちの旧暦の初詣がどんな様子だったのかを調べてみました。
江戸時代の初詣
皆さん初詣は毎年行かれますか?
行かれる方は何時ごろ行かれますか?
夜が明けてから行かれる方も、除夜の鐘を聞きながら暮れと新年両方楽しめる夜中から行かれる方も、色んな方がいらっしゃると思います。
江戸時代、実は
初詣
というものは陽が昇ってからお参りに行くものだったそうです。
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そして、普段着ではなく、
きちんと晴れ着(絹の織物)を身にまとい、身を清めてから参拝するのが風習の一つだったそうです。
普段町民はもちろん綿製の着物を着ていますが
行事ごとや大事なお仕事やよそ行きの際は絹製を身に着けたと言う事です。
じゃ、江戸時代は大晦日は神社へ行かなかった?
一年の最後に感謝の気持ちを伝えに行っていました。
除夜詣(じょやもうで)と呼ばれたのですが
本年最後の仕事をし、普段着のまま氏神様のいる神社(地元に根付いた神様を祀る神社)へご挨拶に行く。
そして夜が明けたら除夜詣とは別に、新年の挨拶として神社へ初詣に行く。
と、神社に参拝に行くのであっても大晦日と元旦では少し目的が違いました。
現在は除夜詣という言い方は聞きませんが
夜が明けて初詣はまず氏神様に挨拶に行く。という方は結構いらっしゃるので
きっとこの江戸時代頃の習慣が現代に形を変えて残っているケースと言えるのではないでしょうか。
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その除夜詣と、初詣、
目的が違えば行き先の神社も違ったようです。
初詣には
その年度の縁起が良い方角の方面にある神社へ行ったり
また、周りで起きている災い(災害や病等)に効きそうな神様がいる神社へ行ったそうです。
ちなみにその年度の良い方向って?
節分でおなじみ、
その年の縁起が良い方角の事を「恵方」と言います。
恵方なので、参拝の呼び方も「恵方参り」
恵方参りではお墓のある寺と、お稲荷さんは避けて下さい。
江戸の方々はとにかく縁起を担いだそうです。
新年のお参りに”不浄”とされるものは避けた方がいいので
動物であるお稲荷さんと、死が近くに感じられるお墓はNGです。
実際、恵方参りじゃなくても神社の境内には動物は連れて行かないほうがいい。と現代でも言われていますよね。
さて、参考までに2020年までの恵方を記載しておきます♪
2016年 平成28年 南南東
2017年 平成29年 北北西
2018年 平成30年 南南東
2019年 平成31年 東北東
2020年 平成32年 西南西
ここで江戸に関して基礎知識動画紹介
現在のどの辺りが中心地だったのか等分かり易く勉強になりました!
東京都中央区役所さんご提供
ところで日本が改暦したのはいつ?
明治5年の12月に日本は西暦を使い始めました。
12月って年の瀬も押し迫った頃。
正月の準備もそろそろかな。なんて思った矢先に正月が明けてしまった。なんていう
暦上の都合で当時のかたがたは感覚も狂ってしまったのではないかと
心配してしまいます。
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改暦と共に時間の数え方も現在の一日を24等分する方法になったのですが
それまでは、日本独自の数え方をしていました。
その頃の時報は神社の鐘を鳴らして、お知らせしていたそうですが
「お知らせします。」というのを分かり易く強調する為に
”捨て鐘”と言い、3回鐘をついてから(要はその捨て鐘で皆が気がついて一息ついてから)
その時刻の分だけ鐘を鳴らす。
という方法でお知らせをしていたそうです。
時報のための鐘は江戸時代最大9箇所あったと言われています。
その捨て鐘の名残、
実は現在の時報電話に見られます。
時刻をお知らせする前に「ピッピッピッ」と三回なりますね?
あれが江戸時代の名残だという様に言われています。
今日は江戸の初詣についてでした。読んでいただきありがとうございます。
各国の旧正月やこよみについてご興味がある方はこちらもどうぞ
参考までに
今回の記事で参考にさせていただいた書物
著者:荒井修(2010) 「江戸・東京下町の歳時記」 集英社新書.